炊き込みご飯の水加減は「引き算」で考える|秋のかやくご飯

秋分を過ぎると、台所に立つ時間が少しずつ楽しくなってきます。新米が出回り、きのこが店先に並び、ごぼうの香りが立つ季節です。

今回のYouTubeでは、土鍋で炊く「かやくご飯」をご紹介しました。

材料と作り方は、動画と概要欄にすべて載せています。この記事では、動画の中で何気なくやっている手順の「なぜ」を、少しだけ詳しくお話しします。理由がわかると、ご自宅でも迷わず炊けるようになります。

水加減は「引き算」で考える

お米3合を炊くには、ふつう600ccほどの水分が必要です。ところが動画では、だしを500ccにしています。

残りの100ccは、薄口醤油・みりん・酒の分です。調味料も「水分」の一部なので、その分をだしから引いておきます。

炊き込みご飯がべちゃっとしてしまう原因の多くは、ここにあります。いつもの目盛りまでだしを入れて、そこへ調味料を足すと、水分がその分だけ多くなってしまうのです。

水分の合計で考える。これを覚えておけば、具や調味料が変わっても応用がききます。

浸水は、季節で時間を変える

お米を洗ったら30分、冬は60分浸けています。

水が冷たい季節は、お米がゆっくりとしか水を吸いません。同じ30分でも、夏と冬とでは芯まで水が届く度合いが違います。

レシピに「30分」と書いてあっても、台所の温度は毎日違います。季節に合わせて時間を変えるのは、料理人が毎日自然にやっていることです。

薄口醤油を使う理由

かやくご飯には、薄口醤油を使っています。色をつけすぎず、にんじんの赤やきのこの色をきれいに見せるためです。

薄口醤油と濃口醤油の違いについては、こちらの記事で詳しくお話ししています。
▶ 薄口醤油と濃口醤油の違い|肉じゃがで比べる、料理での使い分け

一度だけ混ぜる、そのタイミング

土鍋が沸いたら、底から一度だけ混ぜます。

調味料は鍋の底にたまりやすく、具は上に集まりがちです。沸いたところで一度混ぜると、味と具が全体に行きわたります。混ぜすぎるとお米がつぶれるので、「一度だけ」です。

動画では伝えきれないこと

ここまでが、動画でお伝えできることです。

ただ、動画にはどうしても映らないものがあります。

  • ふたを開けたときに立ちのぼる、ごぼうとだしの香り
  • 炊き上がったごはんを、ひと口食べたときの味
  • ささがきをするときの、包丁と手の感覚
  • 「うちの土鍋だとどうすれば?」とすぐに聞ける、その場のやりとり

料理教室「食の学び」では、こうしたことを一緒に確かめながら作ります。

教室に通う生徒さんから、よくこんな言葉をいただきます。

「家で家族から喜ばれるようになりました」

「夫や子どもが、私が教室から帰ってくるのを楽しみにしているんです」

「ここに来ると、料理をしたいと思う気持ちが続くんです」

レシピを覚えるだけではなく、「家で作りたい」という気持ちを持って帰っていただく。それが、教室でいちばん大切にしていることです。

動画でも丁寧にお伝えしていますが、教室では、料理を作る喜びを学べます。


体験レッスンのご案内

まずは一日、いらしてみてください。西荻窪の教室で、その季節の日本料理をご一緒に作ります。

十月の日程10月8日(木)・9日(金)・10日(土)
時間いずれも 11:00〜13:30
体験レッスン5,500円

いずれか一日をお選びください。JR西荻窪駅北口から徒歩11分、または北口一番のりばより関東バス西10系統「吉祥寺駅北口行き」で三つ目、「西荻北郵便局」下車すぐです。

▶ 体験レッスンのお申し込み・お問い合わせはこちら

新米の季節に、お目にかかれますことを楽しみにしております。

この記事を書いた人

柿澤ひとし