夏バテってなぜ起こるの?
暑い日が続くと、冷たい飲み物やあっさりした食事に偏りがちです。
その結果、胃腸が弱って食欲が落ちたり、汗と一緒にミネラルが不足してだるさを感じやすくなります。
これがいわゆる夏バテです。
なぜトマトが夏バテ対策No.1なの?
1. 自然な水分補給ができる
トマトは約90%以上が水分でできています。
夏場は汗をかく量が増え、体内の水分が不足しやすくなります。
水やお茶だけではなかなか補えない微量なミネラルも、トマトなら同時に摂取できます。
冷やしたトマトに少し塩を振るだけで、水分と塩分を一緒に補給でき、熱中症予防にも役立ちます。
夏の朝食や、お風呂上がりのおやつとしてもぴったりです。
2. ビタミン・ミネラルで夏の体をサポート
トマトにはビタミンCが豊富で、紫外線ダメージを受けやすい夏の肌や疲れやすい体にうれしい働きをします(Carr & Maggini, 2017)。
また、カリウムも多く含まれ、体の中の余分なナトリウムを排出し、むくみやだるさの軽減に役立ちます(WHO, 2012)。
これは、冷房の効いた室内と外の暑さを行き来して、体がむくみがちな夏特有の悩みにも効果的。
「なんだか足が重い…」そんなときにトマト料理は自然なサプリメントのような存在になります。
3. リコピンの抗酸化パワーで疲労回復
トマトの赤い色素「リコピン」には強い抗酸化作用があります。
これは、夏の紫外線や疲労によって増える**活性酸素(体をサビさせる物質)**を抑えてくれる効果です(Rao & Rao, 2007)。
実際にリコピンは加熱調理することで体に吸収されやすくなるため、生で食べる冷やしトマトも、煮込みやソースにするのもどちらもおすすめです。
夏の疲れを「内側からケアする」働きがあることも、トマトがNo.1といえる理由のひとつです。
4. 酸味が食欲を呼び覚ます
夏バテの大きな原因の一つは食欲不振。
体がだるいと、つい食事量が減り、さらに体力が落ちるという悪循環に陥りがちです。
ここで活躍するのがトマトの酸味です。
酸味は唾液分泌を促し、口の中をさっぱりさせるので、食欲を自然に引き出してくれます(Yamamoto et al., 2015)。
「今日はちょっと食欲がないな…」という日でも、冷やしトマトやトマトを使ったさっぱり料理ならスッと食べられることが多いのです。
まさに食欲回復のきっかけになる一皿といえます。
簡単!トマトの和風レシピ3選
1. トマトのおひたし
材料(2人分)
- トマト…2個
- だし汁…100ml
- 薄口しょうゆ…大さじ1
- みりん…小さじ1
作り方
- トマトは湯むきしてくし切りにする。
- だし汁・薄口しょうゆ・みりんをひと煮立ちさせ、冷ます。
- トマトを漬けて30分以上冷蔵庫で冷やして完成。
2. トマトと豆腐の冷やし汁
材料(2人分)
- トマト…1個(角切り)
- 絹ごし豆腐…1/2丁
- きゅうり…1/2本(小口切り)
- 白ごま…小さじ1
- だし汁…200ml
- 味噌…大さじ2
作り方
- だし汁に味噌を溶かし、冷やしておく。
- トマト・豆腐・きゅうりを器に盛り、冷やした味噌汁を注ぐ。
- 白ごまを散らして完成。
3. トマトとしらすの混ぜごはん
材料(2人分)
- ご飯…2膳分
- トマト…1個(角切り)
- しらす…30g
- 大葉…3枚(細切り)
- 白ごま…小さじ1
- 薄口しょうゆ…小さじ1
作り方
- 温かいご飯にトマト・しらす・しょうゆを加えて混ぜる。
- 器に盛り、大葉と白ごまをトッピング。
よくある質問(Q&A)
Q1. トマトはどれくらい食べればいいですか?
トマトをサプリメント的に考えた場合、1日あたり**生トマトなら2〜3個(300〜450g程度)がおすすめです。
トマトジュースならコップ1杯(200ml)でリコピンを効率的に摂取できます。
特に加熱調理したトマト(ソースやスープ)**はリコピンの吸収率が高まるため、夏バテ対策にはぴったりです。
Q2. 栄養面で特に注目すべき成分は?
- リコピン(抗酸化作用):1日5〜10mgで効果が期待されます。
- ビタミンC(免疫力サポート):1日100mgが目安。トマト1個に約20mg含まれます。
- カリウム(体内バランス調整):1日3,500mgが目安で、トマト1個に約300mg含まれています。
Q3. 夏バテ時におすすめの食べ方は?
- 冷やしてそのまま食べる
- 冷製スープ(ガスパチョ)や和風おひたし
- トマトジュースを塩とレモンで割る簡単ドリンク
→ 水分補給+塩分補給+食欲アップが同時に叶います。
まとめ
夏バテで食欲が落ちたときでも食べやすく、栄養もしっかり取れるトマトは、まさに夏バテ対策の王様。
だしをきかせた和風アレンジなら、さっぱりしながらも栄養満点です。
今日からぜひ冷蔵庫のトマトで、夏バテ知らずの体づくりを始めましょう。
参考文献
- Rao AV, Rao LG. Carotenoids and human health. Pharmacol Res. 2007;55(3):207–216.
- Carr AC, Maggini S. Vitamin C and Immune Function. Nutrients. 2017;9(11):1211.
- World Health Organization. Potassium intake for adults and children. WHO guideline, 2012.
- Yamamoto T, et al. Physiological effects of sour taste stimulation. J Oral Biosci. 2015;57(4):161–167.