料理はレシピより「思考法」が100倍大切!

〜料理上達の秘訣は“考え方”にあり〜

はじめに:レシピ通りに作ったのに、なんか違う…

「レシピ通りに作ったのに、なんだか美味しくない…」
料理初心者さんだけでなく、ある程度経験のある方でも、こんなモヤモヤに出会ったことがあるのではないでしょうか。

たとえば私の生徒さんからもこんな声がよく届きます。

「本に書いてあった分量で作ったのに、味が薄いんです…」
「レシピ通りの時間で煮たのに、火が通りすぎてパサパサに…」

これ、決してあなたのせいではありません。
実は、レシピそのものに“落とし穴”があるんです。

今日は、レシピを使いこなすには「思考法」が不可欠であること、そして“料理が上達する人の共通点”について、じっくりお話しします。

レシピ通りに作れないのは当たり

そもそもレシピは、誰かがある特定の環境下で作った記録です。
その前提を見てみると、こんなに違いがあるんです:

  • 火加減(ガス?IH?火力は?)
  • 鍋の種類(厚さ、素材、深さ)
  • 食材の状態(野菜の水分量、肉の厚さ、旬かどうか)
  • 調味料の味(しょうゆの塩分、みりんの甘さ)

つまり、「同じ材料・同じ工程」とはいっても、家庭によって条件がまるで違う
だから「レシピ通りに作れば誰でも再現できる」なんて、ある意味“幻想”なんです。

上達する人が持っている「料理脳」とは?

では、料理がうまくなる人ってどんな人かというと、共通しているのが“考える力”=料理脳を育てていること。

たとえばこんな視点を持っています:

  • 煮物の味がぼやけている?→「煮詰めてみよう」「塩を少し足してみよう」
  • 野菜炒めがべちゃっとした?→「火が弱かったかな?先に水分を飛ばすべきだった?」
  • レシピに“みりん大さじ2”と書いてあっても→「うちのは甘めだから少し減らそうかな」

これはただのアレンジではなく、**「理屈を考えて判断する力」**なんです。

思考法があると、応用が

たとえば、煮物の基本で「だし10:しょうゆ1:みりん1」と書かれていたとします。
でも、食材によっては味が染みにくかったり、煮詰まり方が速かったりする。

そんなとき、

  • 「味が濃くなりすぎそうだから、水を少し足そう」
  • 「野菜の甘さが足りないから、みりんを少し増やそう」

…と、自分で考えて微調整できることが、本当の料理の上達です。

レシピを“なぞる”のではなく、“読み解く”ようになると、同じ一品でもグンと味が変わります。

レシピは「地図」、思考法は「ナビ」

私はよく、レシピは地図、思考法はナビと例えます。

たとえば旅行先で、紙の地図だけ持っていても、渋滞や通行止めに遭ったら途方に暮れますよね。
でもナビがあれば、その場で最適なルートに導いてくれる。

料理も同じです。
レシピは「目的地を示す地図」であって、そこへどうたどり着くかを導くのが「思考法」。

考え方が身につけば、食材が足りない、調味料が違う、火加減が思ったより強い…そんな**“料理のハプニング”にも強くなる**んです。

どうやって「思考法」を身につける?

1. 味見の習慣をつける

料理の基本は、味を確かめること
味見をすることで、「あ、煮詰まったらしょっぱくなるな」「今の段階では薄いけど冷めるとちょうど良くなるな」といった経験値が積まれます。

2. 「なぜ?」を自分に問いかける

「なんでここで煮るんだろう?」「この順番じゃないといけないのかな?」
…と、レシピにツッコミを入れるくらいがちょうどいい!
この“疑問を持つ姿勢”こそが、料理脳の第一歩です。

3. 同じ料理を別の方法でもう一度作ってみる

たとえば筑前煮を、「炒めてから煮る」と「炒めずに煮る」で作って比べてみる。
こういった“実験”を繰り返すと、味や食感の違いが体感できて、思考が深まります。

おわりに:「考える料理」で、もっと自由に楽しくなる

料理は「考えたぶんだけ、美味しくなる」ものです。
材料やレシピに振り回されず、「今の自分に合ったおいしさ」を見つけていく旅こそが、本当の料理の楽しさ。

自分の舌で確かめて、自分の感覚で判断して、
レシピを卒業したその先にある“自分だけの味”を見つけてください。

料理の思考法を、実際に体験してみませんか?

もし「もっと深く学んでみたい」「レシピの先にある“考える料理”を体験してみたい」と感じた方は、ぜひ私たちの料理教室へいらしてください。

当教室では、ただ手順をなぞるのではなく、
「なぜこの順番?」「なぜこの味つけ?」を一緒に考える時間を大切にしています。

  • 初心者でも安心の少人数制
  • 質問しやすい雰囲気で、わからないことはその場で解決
  • 季節の素材を使った“プロの理論×家庭の工夫”が学べる

ほんの少しの視点と工夫で、料理はもっと楽しく、もっと自由になります。
あなたもぜひ、“考える料理の入り口”を体験してみてください。

この記事を書いた人

柿澤ひとし