
プロローグ:さあ、和食をはじめよう!
「和食って、むずかしそう」
「なんだか敷居が高くて…」
そう思っていませんか?私も昔はそうでした。
レシピを見ると、調味料がずらり。分量も細かくて、「もう、無理〜!」ってなったことも。
でもある時、「あれ?これ、割合で覚えればラクかも?」と気づいてしまったのです。
今日は、そんな“目からウロコ”な日本料理の黄金比をご紹介します。
これさえあれば、そばつゆも煮物も、どんと来い。
難しそうに見える和食が、急にあなたのキッチンで輝き出しますよ。
1. 和食の入口は、そばのつゆから
■ 温かいそばのつゆは「出汁10:醤油1:みりん1」
まずご紹介したいのが、温かいそばのつゆの黄金比。
- 出汁:10
- 醤油:1
- みりん:1
これだけで、あの“ホッとする味”が再現できます。
うどんのかけつゆや、野菜の煮浸しにも応用できる便利な比率です。
ポイントは、しっかりと出汁の風味を利かせること。
その上に、醤油とみりんがやさしく寄り添う感じですね。
■ 冷たいそばのつけつゆは「出汁4:醤油1:みりん1」
つけつゆは少し濃いめ。
キリッとした味が、冷たい麺によく合います。
- 出汁:4
- 醤油:1
- みりん:1
暑い季節に、冷えた器に入れれば、それだけで小さなごちそうに。
ちなみに私はこの「出汁」をほんの少し減らして…
出汁3.7:醤油1:みりん1
この比率がいちばん好みです。
ほんのわずかな調整で、味の輪郭がくっきりしてくるのが面白いところです。
2. 煮物は、甘みを足してやさしい味わいに
■ 肉じゃがの黄金比
煮物になると、ここに「砂糖」が加わります。
- 出汁:10
- 醤油:1
- みりん:1
- 砂糖:0.5(みりんが大さじ3なら、砂糖1と半分)
これだけで、ふっくらやさしい味の肉じゃがが完成します。
玉ねぎ、にんじん、白滝、じゃがいも、そしてお肉(牛・豚・鶏、お好みで)を使えば、
しっかりご飯がすすむ一品に。
ポイントは、「煮汁の味がちょっと薄いかな?」くらいで止めること。
時間が経つと具材がどんどん味を吸って、ちょうどよくなるんです。
■ ナスや芋の煮物にも応用
この黄金比は、ナスの煮びたしや、里芋の煮ころがし、かぼちゃの煮物にも使えます。
「今日は何もないな…」という日でも、
冷蔵庫にある野菜でぱぱっと一品が作れます。
3. 最終的には、自分の“味”に育てていく
料理は、レシピどおりが正解…ではありません。
むしろ、「もう少し甘くしたいな」とか「今日はしょうゆを立たせたいな」と思ったら、
遠慮なく変えてみてください。
たとえば…
- みりんを減らしてすっきりした味に
- 砂糖の代わりに黒糖やはちみつを使ってみたり
- 出汁をトマトジュースに置き換えて洋風アレンジにするのもアリ!
そうやって、自分だけの「家庭の味」が育っていくのです。
4. 味の“方程式”があれば、和食はもっと自由になる
和食が難しいのは、正解がないから。
でも、今日ご紹介した黄金比は、いわば“味の方程式”。
この考え方がひとつあるだけで、
「今日はこれで煮てみようかな」「出汁をもう少し濃くしようかな」と、
自分の味の感覚が育っていくんです。
レシピを追いかけるより、まずはこの黄金比をひとつ覚えてみてください。
きっとキッチンがもっと楽しく、もっと自由になりますよ。
5. おまけ:今日の冷蔵庫で作れる!即席煮物アイデア
- ピーマン+じゃこ → 甘辛炒め煮
- 厚揚げ+しめじ → 出汁煮
- 残り野菜+鶏ひき肉 → そぼろ煮
すべて、出汁10:醤油1:みりん1+砂糖0.5でOK!
この比率、覚えておくと本当に頼りになります。
6. 味の黄金比《早見表・図解》
黄金比を見やすくまとめた図解をご用意しました(↓ここにCanvaや画像ツールで作った画像を挿入)
- 【温かいそばつゆ】出汁10:醤油1:みりん1
- 【冷たいつけつゆ】出汁4:醤油1:みりん1
- 【煮物全般】出汁10:醤油1:みりん1:砂糖0.5
7. よくある質問(Q&A)
Q. 白だしでもできますか?
はい、可能です。白だしを使う場合は、濃さに注意して、水やみりんと合わせて調整してください。目安は「白だし1:水5〜6」程度です。
Q. 出汁はどんなものでとればいいですか?
基本は昆布とかつお節ですが、簡単に始めたい方は顆粒だしでも十分美味しくできます。自分の生活スタイルに合わせて無理なく選んでください。
Q. 甘みは砂糖以外でもOKですか?
もちろんOKです。はちみつやみりんを少し多めに使ったり、黒糖にすると深みが増しますよ。